# 過去の判断がAIの返金承認を左右することも

> 過去の事例の判断結果と事実関係をそれぞれ変えると、言語モデルの返金承認率が逆方向に動くことが研究で明らかになった。

Oossa · 2026-11-03 · https://oossa.com/ja/past-decisions-can-skew-ai-refund-approvals

arXivに掲載された研究では、よく似た過去の事例を3件見せたうえで、判断が難しい返金・請求申請に3つの言語モデルがどう対応するかを検証した。DeepSeek V4.1 Flash、GPT-5.6 Luna、Claude Haiku 5.5では、研究者が作成したポリシーのもとで、過去事例の記録上の判断をDENYからAPPROVEに変えると、承認率が約30〜55ポイント上昇した。

一方、DeepSeekとLunaに過去事例の事実関係だけを見せた場合、承認を裏付ける事実がある事例のほうが、否認を裏付ける事実がある事例よりも承認されにくかった。著者らによると、実際のポリシーを言い換えた9件の公開ポリシーでも、同様の傾向が確認された。

## 事実

- 研究ではDeepSeek V4.1 Flash、GPT-5.6 Luna、Claude Haiku 5.5を検証した。
- DeepSeekを使った別の検証では、別の申請に似た事例の判断を変えた場合、承認率の変化は9ポイントだった。事例が申請に似ていた場合は43ポイントだった。

## なぜ重要か

返金や請求の審査にAIを使う組織は、過去事例の事実関係と記録上の判断結果を分けて検証する必要がある。どちらも判断を左右しうるうえ、その影響の方向が異なる場合があるためだ。

## 出典と参考資料

1. [Precedent Labels and Facts Shift LLM Approval Decisions in Opposite Directions](https://arxiv.org/abs/2611.00672) – arXiv, 2026-11-03

最終更新: 2026-11-03
