# スタンフォード大教授ら、著書のClaude学習利用でAnthropicを提訴

> 裁判所は、適法に入手した書籍でのAI学習を認める一方、海賊版を集めて蔵書を構築することは禁止した。著者2人は別途、損害賠償を求めている。

Oossa · 2026-10-27 · https://oossa.com/ja/stanford-authors-sue-anthropic-over-books-used-to-train-claude

The Stanford Dailyが伝えた訴訟によると、AnthropicはTobias WolffやChang-rae Leeらスタンフォード大教授の著書を、オンラインの「シャドーライブラリー」から入手したコピーでClaudeの学習に使用した。2026年5月、連邦判事はAnthropicが恒久的な蔵書を作るために書籍を海賊版で入手することは認められないと判断する一方、適法に入手した書籍を使った学習はフェアユースに当たる可能性があると述べた。

この判断は、約50万点の登録著作物を対象とする15億ドルの和解につながったBartz v. Anthropic訴訟で示された。WolffとLeeは和解から離脱し、ほかの著者らとともに2026年5月、別の訴訟Cruz v. Anthropicを起こした。原告らは、Anthropicが自分たちの著書を違法にダウンロード、複製、保存したと主張している。これらは新たな訴訟での主張であり、認定された事実ではない。

## 判事が認めたこと、認めなかったこと

William Alsup判事は、Anthropicによる書籍の入手方法と利用方法を区別した。適法に入手した書籍を使った学習は、人が作品を読んでそのテーマや文体を記憶することに似ているとし、フェアユースに当たる可能性があると述べた。一方、恒久的な中央蔵書を構築するために書籍を海賊版で入手することは禁止した。

この区別が重要なのは、和解ですべての著者の請求が解決したわけではないからだ。Cruzの原告らは陪審裁判を求め、著作権侵害1作品につき最大15万ドルの法定損害賠償を請求している。The Stanford Dailyによると、Bartzの和解では1作品あたり約3,000ドルが提示された。原告らは勝訴した場合、Claudeが自分たちの著書を学習に使うことを恒久的に差し止める命令も求めている。

## 学習データをめぐる広範な争い

Wolffは、自身の著作10点が許可なくAIの学習に使われたと述べた。和解によってAnthropicには依然として文学作品を幅広く利用する余地が残るとする一方、スタンフォード・ロー・スクールの研究者Paul Goldsteinは、学習には数百万点の著作権保護対象作品が使われる場合があり、個別にライセンスを取得するのは現実的に難しいと指摘する。

この訴訟は、より広範な法廷闘争の一部だ。The Stanford Dailyによると、AI企業を相手取った著作権訴訟は70件を超え、The New York TimesやGetty Imagesも提訴している。Authors GuildもOpenAIとMicrosoftを相手取った訴訟を進め、ライセンス取得を義務づける法案の制定に向けて議会と協力している。大規模なAI学習に適用される法的ルールは、なお定まっていない。

## 事実

- William Alsup判事は2026年5月、Anthropicが恒久的な中央蔵書を作るために書籍を海賊版で入手することは認められないと判断した。
- Bartz v. Anthropicの和解額は15億ドルで、約50万点の登録著作物が対象となった。
- Tobias Wolffは、自身の著作10点が許可なくAIの学習に使われたと述べている。
- WolffとChang-rae LeeはBartzの和解から離脱し、別のCruz訴訟に加わった。

## なぜ重要か

著書がAI学習に使われる可能性のある著者にとって、Bartz判決は、適法に入手した書籍で学習することと、海賊版から蔵書を構築することを区別するものだ。Cruzの原告らは、より高額な損害賠償と、自分たちの著作をClaudeの学習に使うことの差し止めを求めている。ただし、訴訟の結末も、AI学習をめぐる広範なルールも、まだ明らかになっていない。

## 出典と参考資料

1. [Anthropic trained Claude on illegally obtained Stanford professors' books](https://stanforddaily.com/2026/10/27/professors-books-pirated-to-train-claude/) – Hacker News, 2026-10-27

最終更新: 2026-10-27
