CodeSceneは、AIエージェントが大規模なレガシーコードを迅速かつ低コストでリファクタリングできることを示す事例研究を公開した。エージェントは3週間で、『Street Fighter III: 3rd Strike』のC言語版、30万行をリライトし、726ファイルにわたって2,903件のコミットを作成した。AIのトークン使用料は約4,000ドルで、開発者の給与の半月分ほど。Code Healthスコアは5.6から満点の10.0に上がった。
AIはどのように作業したのか
チームは、品質を測る一貫した指標としてCodeHealth MCP Serverを使用した。サーバーは変更ごとにスコアを付け、リファクタリングがコードの健全性を改善したのか、損なったのかをエージェントに知らせた。また、リプレイ・トレース用のハーネスで、変更前後のゲームの状態をフレーム単位で比較し、機能が正しく保たれていることを確認した。エージェントは22種類のリファクタリング手法からなるプレイブックを学習した。そこには「関数の抽出」のような定番のパターンに加え、開始値と終了値だけが異なるループを対象とする「共有インデックス範囲」など、新しい手法も含まれていた。
実務者の反応
LinkedInでは、反応が大きく二つに分かれた。CTOのMats Iremarkのように、成果を「ほとんど反則のようだ」と評し、生産性の大幅な向上を強調する人がいる一方、テックリードのKonrad Otrębskiらは対象範囲に疑問を呈した。オープンソースのゲームでの作業であり、本番システムではないと指摘し、変更は巨大なプルリクエスト1件でマージされたのか、それとも複数の小さなものに分けられたのかと尋ねた。CodeSceneのエンジニアによると、変更はフォーク上で54件のプルリクエストを通じてマージされた。
なぜ重要か
一般的な開発者にとって、AIが通常なら数カ月かかる大規模なコード整理を自動化し、レガシーコードを扱うコストやリスクを下げられる可能性を示す事例だ。ただし、その成果は信頼できる正しさの検証手段があることに左右される。現実のプロジェクトでは、そうした手段がない場合も多い。