Ricursive Intelligenceは、ツールを使い、複数の手順を踏むコーディング作業向けのオープンウェイト言語モデル「Ripple-65B Preview」を公開しました。パラメーター数は650億で、Hugging FaceからApache 2.0ライセンスのもとで入手できます。同ライセンスの条件に従えば、商用利用も可能です。The Decoderが2026年11月6日に公開を報じました。
Ricursiveによると、このモデルは主に英語の文章とコードからなる12兆トークンを使い、ゼロから学習させました。モデルの一部だけをタスクごとに動かすMixture of Experts方式ではなく、密なTransformerアーキテクチャを採用しています。同社は、この選択によって学習とサービス提供のためのインフラを簡素化できたとしています。
ベンチマークの結果は?
Ricursiveは、AIエージェントがコンピューターのターミナル上でタスクを完了する能力を測るTerminal-Bench 2.1で、80.52点を獲得したと報告しています。同社のモデルカードには、自己申告の結果とTerminus 2のテスト環境を使った比較の両方で、Rippleのスコアが80.5と記載されています。このTerminus 2による比較では、Reflection Beam 501Bが70.8、Muse Spark Open 816Bが78.7、Inkling 975Bが56.2です。いずれも企業が報告した数値で、独立した評価による結果ではありません。
モデルカードでは、他社が公開したモデルカードの結果と、結果がなかった場合にRicursiveが独自に実施したテストの結果を組み合わせています。また、テスト環境によってスコアが変わる可能性があるとも注意書きがあります。コーディング関連のすべてのテストでRippleが首位というわけではありません。Ricursiveによると、DeepSWE 1.1のスコアは44.3で、Muse Spark Openの60.0を下回ります。MCP Atlasでも71.67で、Muse Spark Openの89.2に届きません。
何をダウンロードできる?
プレビュー版には、指示追従向けモデルのBF16版とNVFP4版に加え、BF16のベースモデルが含まれます。ベースモデルは、指示にそのまま従わせるのではなく、追加学習に使うことを想定しています。Ricursiveによると、Rippleは最大1,048,576トークンのコンテキストウィンドウに対応します。ただし、同社のページでは、この容量をフルに使うために必要なハードウェアは明らかにされていません。
Ricursiveは、Rippleは同社のNVIDIA DGX Sparkなどのハードウェアで動作するとし、ローカル開発向けにNVFP4のチェックポイントを提供しています。ただし、これは特定のハードウェアについての主張であり、一般的なノートパソコンで快適に動作することを示すものではありません。The Decoderによると、Ricursiveは研究開発費を含む開発・学習の総費用を$32 millionとしています。
なぜ重要か
オープンモデルを調整したり実行したりしたい開発者にとって、RippleはApacheライセンスのもとでチェックポイントをダウンロードできる選択肢です。Ricursiveは特定のNVIDIA機器でのローカル利用をうたっていますが、一般的なパソコンでモデル全体や最長のコンテキストを扱えることは確認されていません。