Athenahealthは、AnthropicのClaudeが患者の医療記録にアクセスし、その内容について質問に答えるツール「AthenaPatient MCP」を公開した。同社によると、米国人口の20%超にサービスを提供しているが、この機能をすべての患者が自動的に利用できるわけではない。
利用には、月額$20のClaude Proまたは月額$100のClaude Maxへの加入が必要だ。患者はAthenahealthのアカウントにログインし、アクセスを許可しなければならない。Claudeに見せる情報は患者が選べ、後から許可を取り消すこともできる。Athenahealthによると、このサービスを通じてアクセスした患者データがAnthropicのモデルの学習に使われることはない。
Claudeが読み取れる情報は?
患者が許可すると、Claudeは検査結果、バイタルサイン、服薬情報、健康状態、予防接種、受診履歴、診断レポート、アレルギー、処置、ケアプランなどを参照できる。たとえば、直近の赤血球数の検査結果など、記録に基づく事実を尋ねられる。
Athenahealthは、このツールは医療上の助言をしたり、医療従事者の判断に代わったりすることを目的としていないとしている。同社のプロダクトマネジメント、データ、エコシステム担当バイスプレジデントのSam Lambson氏はZDNetに対し、診断や治療、ケアの変更については資格を持つ医療専門家に相談すべきだと述べた。記録に基づく回答を、検査結果が本人の健康に何を意味するかについての説明として受け止めるべきではない。
広がるヘルスケア分野への進出
Athenahealthの提携は、テクノロジー企業と医療機関による他の連携に続くものだ。MicrosoftはMayo Clinicと医療向けAIモデルで協業し、Boston Children’s Hospitalは研究、臨床、管理業務向けの企業用AIシステムをめぐりOpenAIと提携している。
この動きは、健康に関する質問をチャットボットに尋ねる人が増える中で出てきた。ZDNetが引用したPew Research Centerの調査では、米国の成人の34%が医療上の助言を求めてチャットボットに相談したことがある。アシスタントが患者自身の記録に接続すれば、その人の情報に即した回答を得られる可能性がある一方、AIに機微なデータへのアクセスを許可することにもなる。ログインと許可の手順によってアクセスを管理できるが、それでツールが医療従事者になるわけでも、回答の医学的信頼性が保証されるわけでもない。
なぜ重要か
Athenahealthの患者は、有料のClaudeプランを使い、検査結果など選択した記録の情報を探せる。ただし、結果の解釈やケアに関する助言は医療専門家に求める必要があり、患者は機微な情報へのアクセスをClaudeに許可するか判断しなければならない。